国民的アニメに見る叱りの理由
日曜日。
迫る夕日。
楽しかったこの週末、連休に別れを告げて明日からの勤務を気に病みつつ最後のモラトリアムとしてすがる時間。
それが『ちびまる子ちゃん』及び『サザエさん』タイムである。
たそがれ時、夕食の準備をしながら、あるいは食べながら大して面白くもないのになんとなく毎回見てしまう。
そして毎回ほぼ変わらぬ、極めてどうでも良い内容を鑑賞することによって
明日から再び繰り返される一週間の仕事に向けてのリハビリを行い、
週末は確かに終わったのだと自分に諦めさせ、そんな風に覚悟をキメるのだ。
さて、本日もそんな両番組をハニさんと鑑賞していたところ面白い妄想をすることができましたのでお知らせ致します。
発端はサザエさんもちびまる子ちゃんのお母さんも無駄に怒りすぎではないか?ということだった。
そんな些細なことで怒られていたら気の休まる時が無い、それ程毎回怒りまくっている。
今日のまる子など家で寝転がっていただけで怒られていた。
家で寝転がるのって普通じゃないのか?
家でくつろぐ一環として誰だってゴロリと転がるだろう?
適当に見ていたのでうろ覚えだが、宿題もしないでダラダラしている、とかそういう描写は無かった気がする。
まる子はただ家で寝転がっていただけで母は怒った。
なんという厳しい家庭なのだ。
父ひろしなど常にぐうたら横たわって屁をこいているというのに。
それなのにまる子に関しては同様の行為はNG。
これは一体どうしてなのか?
その答えはさくら家の状況をよく見れば安易に想像できた。
さくら家は2世帯住宅である。
まる子と姉さきこ、母すみれと父ひろし、
そして父ひろしの両親である友蔵とこたけがその家族構成だ。
もうこの構成というだけで上記の理由は説明できたも同然なのであるが、
旦那の両親が同居している立場上、母すみれは怠惰なまる子のことを怒らざるをえない。
同様にひろしのことを強く言えない理由もひろしの両親が同じスペースに陣取っているからと考えるのが妥当である。
また、もうひとつのイライラの理由としては生活に余裕が無いことが挙げられるのではないだろうか。
サザエさんとの対比となるが、さくら家は外食の描写がほとんど無い。
一方でフグ田家、及び磯野家に関して結構カジュアルに外食をとっており、
本日も作中で波平から「うまいものでも食べて帰るか」という台詞が飛び出すなど、
外食を嗜むだけの豊かさを感じられる。
マスオ&波平と働き手が2人存在し、世田谷の桜新町に平屋を構える経済力を鑑みるにその辺は想像しやすい。
でもさくら家はほとんど外食しないのだ。
少なくてもあたくしは作中で飲食店に入って外食してるさくら家を一度も見たことが無い。
父ひろしの職業は公式設定されておらず不詳だが、少なくても儲かってるようには見えない。
これは完全に生活に余裕が無い。
この経済的余裕の無さが母すみれの怒りに火を着けるのだ!
更に言うと、サザエとフネの2人が台所に立つ姿はよく見られても
さくらこたけ(婆)が台所に立ち、何か食事を作ったり洗い物をしているシーンは皆無である。
一切無いのだ!
これはもう母すみれとしてはそのイライラのもって行き場所がまる子しか無い。
経済的にも環境的にも恵まれたサザエさん一家に対して真逆の状況のさくら家、
感慨深いものがある。
まる子の母が無駄に怒る理由、それは彼女を取り巻く状況の余裕の無さからであった。
さて、ところで恵まれているはずのサザエもカツオに対してよく怒っている気がしないだろうか。
その辺のことについてハニさんが面白いことを言っていた。
サザエからカツオへの当たりがキツい理由、それはカツオへの権力誇示が目的である、と。
即ち、磯野家の都内戸建庭付き高級物件はややもすると将来的に長男であるカツオの手に渡る可能性が非常に高い。
その為に現在の地位を確立し、カツオをシメるために怒っているのだ。
自分の利益を守るために!!
とすれば実子であるタラオを持ち上げ、兄弟であるカツオを貶める描写が多いのにも納得がいく!
以上の理由でサザエは比較的どうでも良い理由でカツオを怒っているのだ。
なるほどああ見えて腹黒い女だなサザエ。
ドジっ子アピールも実は計算のうちだったのだな。
など、日曜の夕方に大変逞しく妄想致しました。
ああ、楽しい。
明日からまた一週間、お仕事頑張りましょう。
@:amy+聖帝通信あゆみんさん